演奏における空間の意識

3連休いかがお過ごしでしたか。

私はピアノコンクールの審査で、
昨晩まで指がカクカクしていました。

審査は、退場時間を含んだ1人の演奏時間内に
講評を書かなければならないので、
書きやすい2Bなどの濃い鉛筆を使う先生方が多いです。

私自身も濃い鉛筆を使いますが、それでも去年、
一昨年に 手へのダメージが大きかったので
今回は 極太鉛筆で書かせてもらいました。
(私の生徒さんはこの鉛筆を見慣れていますよね笑)
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学習者の演奏を聞かせてもらって、
いつも思うことがあります。たくさんあるので
2つに絞って書きます。
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1つに「演奏する本番がどのくらいの広さであるか。
その意識と普段の用意」

もう1つは「強弱」への想い。
こちらから書きますが、強弱は感情、景色
さまざまなことを表してくれます。
何故そこが膨らんでいくのか、何故そこをそっと
弾かなければならないのか。どう伝えるべきか。

弾き手が心で納得していないと、
表現は よそよそしい「お勉強音」になりますし、
「書いてあるから」「先生に言われるから・・・」
という表現で聞こえてきます。

心から発する音楽を作るには
「心」と「頭」「耳」「身体」のバランスが
要るのですが、人前では緊張が伴いますので
まず「心」が固まり、飛んでいってしまう方が多いようです。

普段から心も強く結びつけて練習していないと
「緊張して終わった」の繰り返しを経験するのでは
ないでしょうか。
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どの先生も生徒さんが家での練習中、どれだけ
心・耳・頭を使ってきたか、レッスン開始直後に
すぐに分かるものです(笑)

レッスン中の吸収力が高い生徒さんは
メキメキと上達します。
上達に家での練習が大きく関わっていること、御存知ですか?
「練習した時間のことですね?はい、うちの子、
何時間も練習しません。確かに!」。「私は一日◯時間練習する
習慣がきちんとあります」

いえいえ。時間の話ではありません。

「心」「頭」「耳」「目」を使って練習する
生徒さんとそうでない生徒さんとでは、
アドバイスの吸収力が5倍以上 違います。

1日20分の練習時間でも、成長できる良い練習日となることがあります。良い練習時間の積み重ねが1週間、1ヶ月、1年
積み重なったら・・・?

上記を使って練習してほしいので、
私の教室では、親御さんが家で教えるということを
一切遠慮してもらっています。本人以外の頭や耳を
使い続けて上手くなりようがないからです。
これに関してはまた別記事で書きます。

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普段が大切の話の続きですが、普段やっていない
ことを本番だけ集中して上手になんて・・・
出来っこありません(笑)
不思議なことに「普段」を軽んじがちな
生徒さんに限って、本番前の2〜3週間の真剣さを
何年も続けていたような錯覚に陥るようです。
かつての私もそうでしたが、その時の先生に言われたことが
「・・・あつかましいわ!」でした(笑)

小学2年生くらいまでは本番中、心が
かけ離れる症状が少ないようですが、
緊張でダメなる「気質・性格」として片付けてしまわず、
進化していけるものなので、普段こそ大切になさって下さい。

また、指導者の人柄やレッスン内容も 大変 反映されるものだと
私が生徒の時に思いましたので・・(^^;
我が身に落とし込んでいきたいと思いました。


「音量」。身体が大きいと有利?点数にも結びつく? 
明らかに標準よりも恵まれた体格でしたら、
人より目立つ音を出せるかもしれません。けれど、
これは学習スタート時や、ただ出す音の時の話で、
音楽的な音としては別のお話になってきます。
反応できる指にしていくことが重要です。

楽器をホールに鳴り響かすことは、
身体を意識した タッチや耳の訓練 でしか身につきませんし、
音にも無限に表情がありますから、宝の持ち腐れにならず
温めてほしいです。
ピアニストさん達が、巨漢でないとなれない職業では
ないことからお分かり頂けると思いますし、大きな音が
出る生徒さんは、指と耳を正しく成長させないと、 
「目立って荒く聞こえる」リスクもあります。


「本番の舞台の広さ、狭さを想定した用意」。

これも普段が重要ですが、弾き手も指導者も
本番の広さを意識して仕上げていくことが大切です。
子供の身体でも、その子が出せる無限の可能性があるので
挑戦してあげないといけないと思っています。
音の太さ、細さは音の大小とは別ですから 
小さな子供こそ 無限に表現できる人たちです。

日々、コンパクトなレッスン室内での響きを
最大値にして作り上げている強弱は、大きなホールですと
最初から最後までメゾフォルテ、もしくはメゾピアノ
だけの1本調子、単調な演奏に聞こえます。

奏者を見つめていると、細かい細工を
ほどこしている様子がありますが、ホールの客席には
伝わってきません。細かい設定をしているほど、
もったいなくて・・・気の毒に思います。

サロンのような小スペースで弾く場合にも
言えることで ペダルを踏む深さ長ささえ 変わってきます。

ピアニッシモは、客席の一番後ろまで届く
細く小さくてもボケない美しい音・・・。
叩かず、響く充実した音。
奏でるということ。

長くなりましたが、審査の機会を頂くと
私の生徒さんへのレッスン材料をたくさんもらえ、
よし!!と燃え上がってしまいます。



by okazaki_pf | 2014-09-16 11:27 | LESSON | Comments(0)

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